キャリア教育ドリームマップ

生きる力を育むキャリア教育 ドリームマップ授業について

1.学校での導入の経緯と実績

2002年に起業家育成のための目標達成ツールとして誕生したドリームマップは、幅広い年代を対象にした、生涯を通し生きるチカラを向上させるプログラムです。

特に小・中学校では平成14~16年度に経済産業省の起業家教育促進事業に採択されて以来、将来の夢をドリームマップで描き「主体的に生きる力」を育むキャリア教育として授業実績を積み重ねて参りました。

2017年経産省主催 第7回キャリア教育アワード優秀賞受賞

2.対象学年

小学校4年生以上、大学生まで
(学年により、ワークブックが異なります)

3.プログラム概要

1時限:アイスブレイク(緊張をほぐす)、夢をかなえる法則/夢の描き方を学ぶ、

2時限自分を知る/夢を明確にする(将来なりたい姿を具体的にイメージする)

3時限ドリームマップを作成する

4時限ドリームマップを作成する(つづき)

<昼食>

5時限夢に向かって一歩踏み出す(作成したドリームマップを発表する)

6時限まとめ/振り返り/夢に向かう行動計画

以上、一連のプログラムを、近年社会人研修や企業研修でも盛んに採り入れられている「コーチング」の手法を用いて、自己理解と他者受容、自己肯定感の向上、プラス思考、ポジティブ(前向き、積極的、主体的)な姿勢などを引き出しながら、将来の具体的な「夢」を描いていきます。

4.実施に要する時間

1日 6時限 / 総時間300分程度

将来、社会人・職業人として自立するためのキャリア教育

ドリームマップには、児童・生徒・学生が自分の将来の夢と向き合うことで社会への参加意識(当事者意識)を持ち、「理念の創造」につなげる。というねらいがあります。

とんがったところ(各個人の個性)を伸ばすことが、理念の創造につながり、新たな社会を生み出すと考えるからです。企業にとって扱い易い人材を育てるのではなく、各個人が社会の中でキラキラ輝くことが会社を活性化させ、社会をよくするという考え方に基づいています。

 

ドリームマップでは、多様性は個性として尊重することを大切にしています。

ある母親のお話、「うちの子はプリキュアに憧れていた。そのために運動もがんばってきた。今は陸上部で活躍している」そうです。子どもが何を目指しても、何かに夢中になれることが素晴らしいし、そこから発展することに目を向けることを大切にし、目的のために行動(練習)をすることを習慣づけさせたい。それが、社会人として生きる力につながる。

と、ドリームマップは考えています。

 

企業では盛んに「コンピテンシー(結果を出せる行動特性)」 が重要だといいます。企業に求められる人材は「成果につながる行動を自ら考えられる人」です。

ドリームマップの「夢をかなえる 1・2・.3 の法則」を子どものころから経験することで、当事者意識が育まれ、それは結局のところ大人になったとき、企業での活躍にもつながり、社会全体の活性化につながるのです。

予測不能な社会をしあわせに生きる力を育む

「2011年度にアメリカの小学校に入学した子どもたちの 65%は、大学卒業時に今は存在していない職業に就くだろう」(米デューク大学 キャシー・デビッドソン氏ニューヨークタイムズ紙 2011年8月)というデータがあります。

 

子どもたちをはじめとする現代人の未来社会の予測は不可能です。ドリームマップの「夢をかなえる 1・2・3 の法則」の考え方は、今までの延長線上にない未来(新しい仕事)をつくる可能性を示しています。

 

なぜなら、ワクワクするドリームマップ経験は、例え自分の夢を否定するようなことをまわりから言われたり、実現が難しいと思える局面を迎えても、「自分は、この夢をかなえたい︕」と 諦めきれず、現 状を突破するパワーの源となるアンカーが心に打たれるからです。

 

企業で高業績を上げたモデルでさえ、次の瞬間は通用しなくなる時代なら、常に自分の得意ややりたいことを知り、それを活かすことで社会の中で貢献できることを考えられる思考を持つことができれば、どこでも、どんな時代でも生き抜けます。

 

ドリームマップによって身につけられる生きる力、逞しさは、起業家や社会のイノベーターとしての人材を育成することにもなり得るはずです。

結局何をするにしても、「 夢をかなえる 1・2・3 の法則」に則り、自発的に考えることは必要であり、夢のチカラが各個人の中に眠っている潜在能力を引き出すからです。そのような人が増えるということは日本や世界の未来にとって無限の可能性を秘めるということだと思っています。